(2021年2月25日 09:31)(外来リハビリブログ)
こんにちは!北星病院外来リハビリ班です。
今回は脊柱管狭窄症について考えよう!身体の中で意識するポイント
というテーマでやっていきます。
まず脊柱管狭窄症とは何か?ですが
神経の通り道が狭くなり神経が圧迫される事で
お尻周辺や下肢の痛み、痺れ、力が抜けるといった事がおきます。
腰椎椎間板ヘルニアとも似ている症状が
ありますが大きな違いは間欠性跛行です。
『かんけつせいはこう』と読みます。
どんなものかというと背中をまっすぐにして
歩くと下肢に痛みが出現し
座って背中を曲げて休むとその症状が消失するというものです。
(全員に出るわけではない事は要注意です。)
予後(どの様な経過になるか)としては
保存療法後(手術しないで運動やストレッチ、服薬など)
5年間の観察の結果、半数の方は症状の改善が見られ、
初期治療にて改善が見られた人はその後も良い結果と
なっています。
なので予防や早期の治療が重度化させず
手術を回避する一つの手段になります。
確立された予防方法は現状ありませんが
症状を改善させるような要素は研究での報告があります。
ではそんな脊柱管狭窄症に関して意識するポイントです。
ずばり腰・股関節周辺の筋肉が硬くなっていないか?です。
腰・股関節の筋肉の柔軟性の改善で間欠性跛行の改善が
見られ歩行距離が伸びたという報告もあります。(林典雄 2007)
股関節の前面の筋肉が硬いと相対的に
腰が反り腰になり症状が増強される事があります。
なので股関節の前面の筋肉の柔軟性を維持し
腰に負担をかけない様にする必要があります。
例としては以下の様になります。
コツとしては股関節の前を伸ばしたいので腰は
反らない様に目線は下を向けます。
画像は以下になります。
最後に注意点としては今、症状があるかな?という方は
医療機関にお早めに相談してください。
放置していると、知らずのうちに神経の圧迫が進み下肢の麻痺が強くなったりする事もあります。
引用文献
①脊柱管狭窄症診療ガイドライン2011
②林 他 馬尾性間欠跛行に対する運動療法の効果 日本腰痛会誌,13(1): 165 - 170, 2007