北海道千歳市リハビリ病院 外来リハビリ班、朝練で知識・技術向上中30
(2021年3月 1日 18:15)
こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

朝練です!
本日のテーマは座っている状態での腰痛に関してです。

デスクワークの方や運転手の方から学生まで日本人は
座っている時間が長いと言われています。
成年以降の日本人で平均が7時間と世界でも最長と言われているそうです。(スポーツ庁)

そんな座っている姿勢ですが
座り方次第でも、更に負担がかかり腰痛に繋がっていく事があります。
こんな姿勢を普段からとっていないでしょうか?
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この様な姿勢は椎間板(背骨の間にあるクッションの様な物)の内圧が
上がる(負担が増えている)事が報告されています。
また、背中が曲がっている状態では
多裂筋という腰のインナーマッスルと言われている
筋肉の血流量が減少していく事も報告されています。(神田 2020)
血流量が低下すると痛みにつながります。
自分の身体に置き換えて説明すると
血圧計でずっと腕を圧迫されているときや
寝ている最中にずっと腕を下に置いてあるときの様な時の
痛みが発生する機序と同じです。

また上記の画像の様な姿勢になってしまう要因として
股関節の硬さがあります。
股関節は椅子に座っている状態では90°近く曲がっている状態に
なりますが、そもそも股関節の柔軟性が低下している状態になると
股関節が曲がる代わりに腰が曲がってしまう様な代償が起きてきます。
腰痛がある人はない人よりも股関節の柔軟性が低下している事も
報告されています。(中野 他 2008)
なので、まっすぐ座るということを意識するだけではなく
股関節の柔軟性も日頃から維持していく事が必要となります。

股関節のストレッチは以下になります。
是非お試しください!
20210301外来.jpeg

引用文献
①神田 他 異なる座位姿勢における腰部多裂筋の 血液循環動態の経時的変化について J. Spine Res. 11: 902-907, 2020
②中野 他 腰痛を悪化させる姿勢と股関節可動域の関係 理学療法学Supplement 2007(0), C0611-C0611, 2008