プロテインの種類
(2021年3月 1日 18:40)
こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

最近患者様の中でも
運動を行い筋肉をつけるために
プロテインを飲んでいる方が増えている印象です。
プロテインとは日本語訳で『たんぱく質』です。
なので飲んだ事ない人は筋肉をつける薬なのかな?や
太らないの?という事も疑問に思う事が
あるかもしれません。
しかしあくまでもプロテインは『たんぱく質』なので
肉や魚・卵と同じで身体の筋肉や爪・髪の毛・身体の中のホルモンの原料です。
また、カロリー的にも一杯で120kcal程度(自分が飲んでいる物は)なので
太る程のカロリーではないと思います。(ご飯一杯(150g)で約250kcal)
そんなプロテインをこれから飲んでいく!という方へ向けて
どんな物が良いのか?
いつ飲んだ方が良いのか?など質問を
いただく事があったのでまとめていきます。


①プロテインの種類
・ホエイプロテイン
 牛乳に含まれるたんぱく質の一種でヨーグルトの上にある水みたいな
 物がホエイと言います。(どこに行っても1番沢山売っています)
    ※ホエイプロテインアイソレート
 ホエイプロテインから乳糖というものを取り除いたもので
 お腹がゴロゴロしにくくなります。牛乳を飲んでお腹が壊れてしまう方は
 こちらをオススメします。(少し価格が高くなりますが…)
 吸収される時間は飲んでから1時間程度でピークになります。
・カゼインプロテイン
 ホエイプロテインと同じく牛乳からできているものです。
 上記の物との違いは身体への吸収速度がゆっくりであるという事です。
 プロテインを飲んだ後のアミノ酸(プロテインが体内で分解された形)濃度はカゼインプロテインが
 7時間程度上昇したまま維持されています。ホエイプロテインは1〜2時間がアミノ酸濃度のピークで
 その後は減少していきます。
・ソイ(大豆)プロテイン
 名前の通りソイ(大豆)から作っている物です。
 カゼインと同じ様に吸収がゆっくりである事と価格が安い事が特徴としてあります。

②どのタイミングで飲むのか?
 吸収速度や持続時間を考えて運動後や起床したばっかりはホエイプロテインを
 寝る前などはカゼインプロテインをオススメします!

③1日にどれくらいとる事が必要か?
 考え方としては1日に必要な量を食事+プロテインでとっていくことになると思われます。
 食事だけでも可能であれば良いのですが沢山食べなければならなくなります。
・たんぱく質維持必要量(厚生労働省 日本人の食事摂取基準 2020)
 15〜59歳:0.65g×体重 (例:体重60kgの人=39g)
 60〜84歳:0.69g×体重   (例:体重60kgの人=41.4g)
しかし上記の基準はあくまでも維持必要量なのでそれ以上に筋肉をつけていきたい人は
以下の基準になります。
・運動している人やアスリートでは体重あたり1.2g~2.0g程度必要と言われており
 例として体重60kg=72g~120gとなります。

最後に購入される場所は通常のドラッグストアや
インターネットショッピングなど様々で味も沢山あります(当院の売店にも一回分の紙パックの商品があります)ので
最初は少量の購入で味を確かめてから大容量を
購入されることをオススメします!

※食事制限等ある方は必ず医者に相談の上摂取してください。

参考文献
①YVES BOIRIE Slow and fast dietary proteins differently modulate postprandial protein accretion Vol. 94, pp. 14930–14935, December 1997
②日本人の食事摂取基準 2020年版 厚生労働省
③Thomas, D. T., Erdman, K. A. & Burke, L. M. Nutrition and athletic performance. Med. Sci. Sports Exerc. 162, 543-568 (2016).