聞いてみよう!運動のお供に音楽 運動時の音楽によるパフォーマンスの向上
(2021年3月 3日 09:16)
こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

本日のテーマは運動時の音楽によるパフォーマンスの向上です。
昔からスポーツ選手が試合前に音楽を聞いていたり
私たちもランニング時や筋トレの際に音楽を聞いていたりする事が
あるかと思います。
音楽を聞く事でやる気が出ていつもより
沢山運動できたり力が出たなんてことはないでしょうか。
実際に音楽を聞く事でどの様な効果があるのか?
研究によって運動への影響が報告されていますので
その紹介をさせて頂きます。皆さんの運動時の参考になればと思います。

まずはウォーミングアップ時に音楽を聞き、
その後の運動時のパフォーマンスを調べた報告です。
静かな(ローテンポな音楽)を聞いた後に握力を測定した結果と
ハイテンポの音楽を聞いた後に握力を測定した結果では
ハイテンポの音楽を聞いた後に握力を測定した方が強くなったという事があります。(C I Karageorghis 1996)
また、筋力トレーニング前のウォーミングアップ時(最大の重さの重量の40%~60%で運動)に好みの音楽
(ラップ/ヒップホップ、ロックンロール、カントリー、ポップ、クラシック、オルタナティブの中から各々が好きな音楽を選択 曲のテンポは120bpm以上)
と好みではない音楽を聞いた後のパフォーマンスの比較では一回のセットでできる回数に差がありました。(好きな音楽を聞いた後の方が沢山回数をこなせる)
(Christopher G. Ballmann.2020)また自覚的なモチベーションにも差が出る様です。

ウォーキングやジョギングなどの 低強度の運動への影響では
音楽を聞いた方が疲れを自覚しにくいとの報告があります。(Yamashita 2006)

全体的にどの報告も早いテンポで好きな音楽を聞く事で
パフォーマンスやモチベーション、疲労感にポジティブな効果が
ありそうですね。

事故には注意して音楽を聞きながら運動してみてはいかがでしょうか?


引用文献
①C I Karageorghis Effects of pretest stimulative and sedative music on grip strength. Percept Mot Skills. 1996 Dec;83(3 Pt 2):1347-52.
②Christopher G. Ballmann  Effects of Preferred and Non-Preferred Warm-Up Music on Resistance Exercise Performance. J. Funct. Morphol. Kinesiol. 2021,
③Yamashita Effects of music during exercise on RPE, heart rate and the autonomic nervous system. J Sports Med Phys Fitness. 2006 Sep;46(3):425-30.