気温が上がってきたので要注意! 熱中症に関して
(2021年6月14日 13:02)
こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

先週、今週と夏の暑さになってきましたね。
そろそろ緊急事態宣言の期限も近づいてきて
外に出ることが増えることかもしれませんね。

外で運動したり遊んだりするときに
熱中症になって具合が悪くなる方が多くいるかと思います。
本日は熱中症を予防するために気をつけることを紹介したいと思います。

そもそも熱中症とは…
自分の身体で作る熱と身体から出ていく熱のバランスが崩れて
自分の身体の中に熱が残りすぎている状態です。

具体的な症状としては以下のようになります。
また病院受診の基準も合わせてご覧ください。
20210614外来1.png

実際に症状が出てしまってからは温度が低いところで水分補給を
したり、病院へ受診するといった方法がありますが
重要なのは予防していくことになります。

予防の方法としてはいくつかありますが
簡単な方法としては水分補給になります。
水分摂取をすることで体温を下げたり
汗をかいて失っていく成分を補給することができます。

『水分』補給とありますが水だけを摂取すれば良いわけではありません。
私たちの身体の血液は少しの塩分の入った水と同じ浸透圧の血液が流れています。
汗の中には水だけではなく塩分も一緒に身体の外に排出されてしまうので
水だけを運動中などに補給してしまうと身体の反応で、これ以上血液中の
浸透圧を下げないように水を飲む気がなくなってしまいます。
なので水と同時に塩分も摂取していく必要があります。

具体的にどのくらいの量を摂取すれば良いのかですが…
基本的には
マラソン競技では1時間あたり400~800mlと言われています。
しかしその日の気温や体調、運動の強さなどによっても変化しますので
喉が渇いたと感じる前にこまめに水分を摂取していくことが望ましいと思います。
体重が2%以上減っていれば(体重60kgの人は1.2kg減少以上)
その後0.3%ごとに深部体温が約0.3℃上昇していくと言われています。
なので運動後に体重を確認し2%以上減少しているようであれば
摂取不足なので要注意となります。

種類に関しては具体的な商品名は避けますが
スポーツドリンクの中でも
人の血液の浸透圧より低いものを選べば吸収速度は速いので
運動中に適していると言えます。
(興味がある方はスポーツ飲料の公式サイトを色々見てみてください)


参考文献
①熱中症診療ガイドライン 2015
②呉泰雄 運動中のハイポトニック飲料の自由摂取が体液および電解質バランスに及ぼす影響 スポーツ科学研究, 8, 144-154, 2011 年
③競技者のための暑熱対策ガイドブック(独立行政法人日本スポーツ振興センター 国立スポーツ科学センター)
④スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック(日本スポーツ協会)