筋トレでも体は硬くならない!
(2021年7月 3日 15:18)
北星病院外来リハビリ班です。

本日のテーマは筋トレによる身体の柔軟性による影響です。


筋トレをすると身体が硬くなって身長も伸びにくくなるといった
昔からの言われているような出どころのわからない情報を皆さんも
聞いたことがあるのではないでしょうか?

結論から言うと…
筋トレをしてもストレッチと差がなく身体の柔軟性が向上すると科学的に証明されています。

筋力トレーニングとストレッチを比較した研究では
どちらも関節可動域(関節がどのくらい曲がるのか、伸びるのかの柔らかさ)
が向上すると報告されています。(José Afonso  2021)

個々の筋肉への影響の報告もあります。

遠心性収縮(えんしんせいしゅうしゅく)での筋力トレーニングでは
もも裏のハムストリングスと呼ばれる筋肉の筋束が延長したとの報告(Jan Marušič 2020)があります。
※遠心性収縮:ちからこぶの筋肉での例をあげると肘を曲げるのが求心性収縮、ちからこぶに力が入りながら肘が伸びていくのが遠心性収縮

以上のことからも
筋力トレーニングを行うことで
身体が硬くなるようなデメリットがないだけでは無く筋力も上げながら身体も
柔らかくなることが言えます。
なので安心して筋トレにはげみましょう!


引用文献
①José Afonso Strength Training versus Stretching for Improving Range of Motion: A Systematic Review and Meta-Analysis Healthcare 2021, 9(4), 427
②Jan Marušič  Effects of eccentric training at long-muscle length on architectural and functional characteristics of the hamstrings Scand J Med Sci Sports. 2020 Nov;30(11):2130-2142.