背中の曲がり具合と認知症の関係
(2022年7月11日 09:49)
こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。
 
 
本日のテーマは背中の曲がり具合と認知症の関係です。
 
年齢を重ねてくると自然と背中が丸まってくる事があります。
また、筋力低下によっても筋性に脊柱を支える事ができなくなり
重力に負けてくる事で背中が丸まっていく事があります。
 
結論としては背中の丸まりと認知症は関係する可能性があります。
(特に男性では)
 
具体的な基準としてはレントゲン上で測定し判断します。
(今回はわかりやすく写真に線を引いています。)
首(頸椎)の骨の1番したの部分が骨盤の骨(仙骨)から離れてどれだけ
前側に偏位してしまっているかが重要になってきます。

長山22.png

男性50歳以上かつ 10cm以上離れている、70歳以上かつ 9cm以上、80歳以上かつ 7cm以上の場合、認知機能低下が起こっている可能性が高いと主張しています。
また、女性では50歳以上では年齢にかかわらず7cm以上の場合やはり認知機能低下が起こっている可能性が高いと報告されています。(Nishimura H 2022)
 
直接の因果関係は不明ですが背中が丸まってしまうことにより
運動機能の低下などとの関連も報告されていることから(佐藤)
活動量が低下した結果、認知機能への影響もあったのではないかと予測されます。
 
背中を伸ばす運動としては壁に背中を押し当てたり背中を伸ばした状態で1分ほど
深呼吸することから始めて見るのをおすすめします!
 
 
引用文献
①Nishimura H, Ikegami S, Uehara M, Takahashi J, Tokida R, Kato H. Detection of cognitive decline by spinal posture assessment in health exams of the general older population. Sci Rep. 2022 May 19;12(1):8460.
②佐藤 慎一郎 円背が地域在住高齢女性の身体機能・ADL・健康関連QOLに及ぼす影響 Vol.40 Suppl. No.2