しゃがみ込みできますか?

(2021年4月 7日 17:04)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

本日のテーマは↓これできますか?
(2秒耐えましょう)
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できない人は…

足首が硬い状態であり怪我のリスクが増加する可能性があります

例として、高齢者で考えると『転倒』にも関係してきます。
足関節可動域(足首が硬い状態を再現)を制限した研究では歩行中につま先の高さが
上がらなくなると報告されています。(柳川 2016)
つまり、つま先が低く歩いている最中につまずきやすくなると考えられます。

小学生を対象にした研究ではしゃがみ込みができる子供たちは
足の可動域に差があるだけではなく膝の大きい筋肉である大腿四頭筋の
筋力(膝を伸ばす力)にも差があると報告しています。
(久保 2016)

ちなみに大腿四頭筋の筋力は歩く速さや転倒しにくさにも
関わってきます。

最近では子供の身体能力の低下による『子供ロコモ』なんていう
言葉や、それに対しての検査まであるくらいです。
なので子供から高齢者まで足首の柔軟性低下が問題になっています。

転倒によるケガ予防やパフォーマンスアップのためにも
しゃがみ込みができない人は日頃からストレッチをオススメします!

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タオルで引っ張りストレッチ


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余った雑誌でストレッチ

ちなみにしゃがみ込みに足関節背屈(はいくつ)可動域がどれくらい必要かというと
20°以上あれば可能
10°以下であれば不可能とされています。
(山崎 2009)



引用文献
①柳川 足関節可動域の制限が歩行動作に及ぼす影響 広島体育学研究 42:1 ~ 10,2016
②久保 他 サッカー教室に通う小学生の しゃがみ込みテストに関する検討 理学療法さが・第 2 巻第 1 号・2016 年 2 月
③山崎 他 足関節背屈可動域としゃがみ込み動作の関係 理学療法科学 25(2):209–212,2010
北海道千歳市リハビリ病院 外来リハビリ班、朝練で知識・技術向上中 R3.No.1.

(2021年4月 4日 12:06)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

新年度1回目の朝練です。
テーマは『足関節骨折』です。
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足関節はたくさんの骨でできています。
転んだり外傷などで骨折した場合は手術か保存療法(ギプス固定など)で
折れた部分を回復させながらリハビリとなります。

骨が癒合(折れた部分が回復)するまではギプス固定などをして
体重をかけないで過ごす場合があります。
そのためギプスが外れた後に足の硬さが出たり筋力が低下することで
日常生活や歩行に違和感や痛みが出る事があります。

本日は歩行時の痛みや不安定感などに対しての
筋力チェック、足の関節の柔軟性のチェックなどの練習を行いました。

今年度も継続して頑張ります!
通所リハビリブログ 第52号 健康教室(栄養について)

(2021年3月31日 18:32)(通所リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院通所リハビリ広報部です!
 
ようやく雪がとけて春のおとずれを感じるようになってきましたね。
桜の時期がまもなく来るのが今から楽しみな今日この頃ですが、皆さんは体調良くすごされているでしょうか?
季節の変わり目は体調を崩しやすくなるので、今こそお食事からしっかりと栄養をとって元気をつけていきたいですよね!
 
先日通所リハビリでは、3月23日、24日、25日の3日間、栄養をテーマにした健康教室を実施しました!
 
題して、
『運だけじゃダメ!?健康への近道は食事にあった!』
~低栄養に気を付けて正しい食事を摂ろう~
 
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今回は、私、理学療法士の泉が講師となり実施しています。
また、北星病院管理栄養士の市村主任にも協力していただき資料を作らせていただきました。ぜひ皆さんも参考にして下さい!
 
まず皆さん、食事をとる時に栄養面は気にされていますか?
近年、高齢者で必要な栄養を摂取できていない『低栄養』の人が増えてきているのをご存じですか?
 
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低栄養になると様々な病気を引き起こし、ひどくなると寝たきりをまねいてしまう可能性もあるんです!怖いですよね・・・。
 
自分が低栄養かどうか、意外と気づかないかもしれませんが、こんなチェック方法があるので参考にしてください。
 
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さらに、『太っているから私は大丈夫』『甘いものたくさん食べてるから大丈夫』
と思っている方・・・
実は【隠れ低栄養】になっているかもしれません。脂肪がついていて体重が重くても、筋肉や骨、内臓は十分な栄養がとれていないかもしれないのです。
 
でも、今からでも予防・改善ができますから安心して下さい!
高齢者が不足しがちなこの2つの栄養素をしっかりとっていきましょう☆
  • タンパク質
  • 脂質
 
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高齢者は実は70歳以上では3人に1人が脂質摂取量が足りないともいわれているそうです。
私もこれには意外でした・・・
脂質って敬遠されがちですが、高齢者にとっては大事なんですね!
 
『脂質が大事と言われてもコレステロールが高いから心配だわ…』
と思われる方は、動物性脂肪よりもサラダ油やオリーブ油、マヨネーズなんかを摂るように意識すると良いそうです。
 
また、低栄養の方は水分も足りていないことが多いようで、低栄養と脱水は同時におきやすく危険ですので、しっかりと水分もとるように意識してみましょう!
 
健康教室の中では、参加された方にお伝えした情報の復習として、○×クイズをやらせていただきましたが、すごい正解率!メモをとられる方もいて、興味をもって真剣に
聞いていただけたことが分かります!
 
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また、最近多くなっている便利な食品として、缶詰やレトルト食品、冷凍野菜なども使って楽に栄養を摂っていく方法もお伝えさせていただきました。
いつも料理作りに悩まされる私自身も、便利なものを使って楽に栄養がとれることはとてもありがたいかぎりです! 皆さんもぜひ楽をしましょう!(^^)!
 
通所リハビリをご利用の皆さんの中には、自分で体調管理をすることが難しい方もいらっしゃいます。
通所リハビリご利用者様には、スタッフが、身長や体重、BMI、食事摂取状況などを定期的に確認(スクリーニング)して、皆様の健康状態を総合的にサポートしていきたいと考えています。
 
さて、北星病院通所リハビリ利用者様向け健康教室は、令和2年6月からスタートし毎月実施してきましたが、ご好評でしたので、4月以降も1年間毎月実施していくことが決まりました☆
実施した状況はブログの方でもお伝えさせていただきます。
今後も一層北星病院利用者様、また、地域の方々の健康予防を意識して、リハビリに取り組んでいきたいと考えています!
 
以上、通所リハビリ広報部でした!
 

野菜と筋力との関係

(2021年3月29日 16:06)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

本日のテーマは野菜と筋力との関係です。
一般的に筋肉に関係するのは肉や魚などのたんぱく質の食品ですが
葉物野菜に多く含まれている「硝酸塩」というものが筋力に関係している
ことが報告されてきています。

硝酸塩はほうれん草などの葉物野菜に多く含まれています。

具体的なデータとしては
  1. 硝酸塩の摂取が多い人たちは少ない人たちと比較し握力が4%強く、TUG(椅子から立つ、方向転換、歩く速さのテスト)が5%速かったとの報告もあります。(Marc Sim 2019)
  2. 硝酸塩摂取が多い人たちは身体活度量と関係なく膝伸展筋力が強くTUGが早い結果になっています。(Marc Sim 2021)
  3. 硝酸塩をサプリで摂取した人達としてない人たちで10kmのタイムトライアルを行うと2,3,4週間目では摂取した人たちの方がタイムが早くなる。(Jeferson Santana 2019)

参考としては①、②の研究ともに硝酸塩の摂取が多い人たち(筋力などの結果が良かった人たち)は約90mg程度摂取しています。

具体例としては赤ビーツでは1.4g/㎏(=1400mg) (西村 2020) があります。
また、1日350gの野菜摂取を行って硝酸塩を測定した研究では2種類の献立で321mg、245.7mgの結果になっています。
(村田 2009)

意識して野菜を摂取している人はあえて今以上に摂取する必要はないと思いますが
全然食べていない人は筋力やパフォーマンスにも関係してきますので
しっかりと食べていきましょう!

引用文献
①Marc Sim Dietary nitrate intake is associated with muscle function in older women Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle 2019; 10: 601–610
②Marc Sim Dietary Nitrate Intake Is Positively Associated with Muscle Function in Men and Women Independent of Physical Activity Levels The Journal of Nutrition, nxaa415 2021.
③Jeferson Santana Nitrate Supplementation Combined with a Running Training Program Improved Time-Trial Performance in Recreationally Trained Runners.Sports 2019, 7, 120; doi:10.3390/sports7050120
④西村 運動能力向上に寄与する道産食品の開発研究 ─悪風味除去可能な調理技術の確立─Bulletin of the Northern Regions Lifelong Sports Research Center Hokusho University Vol.10 2020.
⑤村田 1日あたり350g以上の野菜を使った食事中の硝酸塩および亜硝酸塩の含有量調査  食衛誌 Vol. 51, No. 1 2009
北海道千歳市リハビリ病院 外来リハビリ班、朝練で知識・技術向上中33

(2021年3月27日 16:34)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

本日は朝練です。
テーマは頸椎(首)の伸展時(うしろにそらす動き)の痛みに関してです。
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頸椎は頭を支える背骨の首の部分で
近年はスマホの使用時間の増加でのストレートネックなどが
問題になることも多いと思います。

また、頸椎の動きで痛みが出現する事があっても
頸椎の検査はもちろんですが、その周囲の肩甲骨や胸椎の動きが
悪いことでも痛みが出る事があります。
なので肩甲骨や胸椎などの背骨も合わせて検査・触診する練習を行いました。

『木を見て森を見ず』なんてことにはならないように
細部と全体を合わせて考えるように練習をしています。

今回で今年度の朝練が終了しました。
次年度も頑張ります!