通所リハビリブログ㊴ 介護職員勉強会 口腔体操

(2020年12月14日 11:45)(通所リハビリブログ)

 
こんにちは!
北星病院通所リハビリ広報部です!
 
寒い日が続いていますね、、、暖房が欠かせない日々になってきました(;’∀’)
暖房をつけるとどうしても部屋が乾燥してきてしまうため、我が家では加湿器を購入しました!

今年は感染対策として購入されている方も多いそうですね!
 
 
通所リハビリでは介護職員の技術向上のために、毎月勉強会を実施しています!
そこで今回は勉強会の様子をお伝えさせていただこうと思います!
 
20201214口腔体操①.JPG
 
今回のテーマは口腔体操についてということで、言語聴覚士の安富が講師となり
口の機能や口腔体操の効果などについて説明しました!
 
20201214安富さんスライド①.png 20201214安富さんスライド②.png

口腔体操をすることによって唾液の分泌が促進され、口の中を清潔に保つことができたり、
発音がはっきりすることで自然と表情が豊かになったりと良いことがたくさん!
 
では口腔体操とはいったいどんな体操なのでしょうか、、、
勉強会でレクチャーしてもらった体操をいくつかご紹介させていただきます!
 
20201214安富さんスライド③.png 20201214安富さんスライド④.png
 
飲み込むときには首や肩甲骨周囲の筋肉を使っているため、はじめに首や肩のストレッチをします!

それから口の体操として口に頬を膨らませる、すぼめる動作を繰り返すことで、
唇や頬の筋肉を鍛えることができます!ポイントは一つ一つの動作を大きく行うこととのことで、早く行う必要はないそうです。
 
また、唾液の分泌を促す“唾液線マッサージ”というものがあるそうです!
 
20201214安富さんスライド⑤.png
20201214安富さんスライド⑥.png
20201214安富さんスライド⑦.png
 
特に顎下線はすべての唾液量の約60~70%を占めており、
唾液腺マッサージの中で一番唾液が出る実感が得られるとされています。

皆様もぜひお試しください!
 
通所リハビリセンターでは個別のリハビリに加えて、感染対策を行いながら、
介護職員中心に集団体操やレクリエーションも実施しています!


今回学んだ体操なども取り入れながら、ご利用者様の口腔機能を維持・向上できるように努めていきます!
 
 
以上、北星病院通所リハビリ広報部でした!

北海道千歳市リハビリ病院 外来リハビリ班、朝練で知識・技術向上中20

(2020年12月11日 16:27)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

本日は朝練です。

例題として
インナーマッスルが上手く使えず
腰痛が持続している症例でした。

インナーマッスルとは
横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋から
なる体幹の奥にある筋肉で
身体を安定させたりといった働きがあります。

その中でも本日は骨盤底筋に絞って行いました。

20201211外来1.jpeg

骨盤底筋はその名の通り骨盤の底にある筋肉で身体を支えることはもちろんのこと
尿漏れなどにも関連していると言われています。

骨盤底筋が硬くなっていたりすると
骨盤底筋自体や周りの筋肉が上手く動かなくなり腰痛に影響してきます。

今回は骨盤底筋、その周辺の筋肉の触診、骨盤底筋を動かす練習を行いました。

次回も頑張ります!
冬に向けて転倒を予防しましょう!③

(2020年12月 9日 18:04)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

前々回記事(身体的フレイル)
https://www.hokusei.or.jp/hokuman/2020/11/post-282.html
前回記事(社会的フレイル)
https://www.hokusei.or.jp/hokuman/2020/12/post-283.html
是非ご参照ください。

3つのフレイルの内、今回は精神的フレイルに関してです。
20201209外来1.jpeg

精神的フレイルの定義は確定したものは
ないですが近いものとして島田らの研究報告では
身体的フレイルに該当した上で気分の落ち込みがある方を心理的フレイルとしています。

心理的フレイルに該当していく特徴としては
男女の差は無く年齢が上がるにつれ頻度が増加してくことです。

また、将来要介護認定を受ける確率として
フレイルでは無く気分の落ち込みもない人と比べると
心理的フレイルの人は2.24倍も確率が上がると報告されています。

(身体的フレイルだけの人は1.6倍)

また、生活状況や環境をチェックすると
習い事に行っていないこと
野外作業やガーデンニングを行っていないことも
心理的フレイルになってしまうリスクと
関係しているとの報告もあります。

社会的フレイルと共通することがあり
やはり引きこもりがちにならずに
外に出て他者との交流や何か身体を動かして
活動するといったことがフレイルになりづらい
生活習慣ではないかと思います。

次回からは身体の機能に絞って
転倒予防できるような内容にしていきますので
よろしくお願いいたします。

参考文献
①島田 日本における心理的脆弱性の有病率 Journal of clinical medicine. 2019 Sep 27;8(10) E1554.
北海道千歳市リハビリ病院 外来リハビリ班、朝練で知識・技術向上中19

(2020年12月 8日 10:07)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です!

本日は腰部脊柱管狭窄症についてです。

脊柱管狭窄症とは、加齢に伴い、椎間板が薄くなることや
背骨の変形が進むことで脊柱管という神経を囲んでいる管が狭窄する疾患のことを言います。


主な症状は間欠性破行といい、長時間歩くと下肢に痺れや痛みが出現し、
休むと回復するといった特徴があります。

20201208外来2.jpeg

また、背中を反ったりすると脊柱管内の神経や血管が狭窄されますので、
下肢へ痺れや痛みを伴ってきます。


一方で下肢への痺れや痛みは腰部以外の影響も多々あります。

本日の朝練では腰部からの神経症状の影響とその他の影響の
鑑別方法や治療方法の練習を行いました。



実際のリハビリでも医師の指示の下で丁寧に原因を探し出し、
患者様へわかりやすい説明をしたのち、運動療法に移行します。


もし、歩いたり立ったりしていると、下肢へ痺れや痛みが出る方がおりましたら、
是非一度ご相談下さい。


20201208外来1.jpeg
冬に向けて転倒を予防しましょう!②

(2020年12月 7日 10:44)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

今回はフレイルの中の
社会的フレイルに関してです。
20201207外来2.jpeg
(前回記事もご参照ください→https://www.hokusei.or.jp/hokuman/2020/11/post-282.html )

前回の身体的フレイルは筋力や歩く速さなどの
直接身体の機能に関してなのでイメージしやすいところだと思います。


では社会的フレイルとはどんな状態か?というと
「社会活動への参加や社会的交流に対する脆弱性が増加している状態」となっています。


簡単にいうと1日1回未満の外出しかしておらず
引きこもり気味で同居家族以外との交流が周1回未満の孤立した状態となっています。

特に北海道では、冬に雪が降り外で歩く際に滑って怖いとの恐怖感を訴える方や、
家族から外出を止められて外出機会が大幅に減り、
春ごろに身体が弱って転倒し入院される方を何人も見てきました。

これも社会的フレイルの一例です。

北海道在住の後期高齢者を対象にした研究では
冬に外出機会が減る人たちは、
外出機会が減らない人達と比較して、歩く速さや、バランス能力、
休まず歩ける距離に差が出るという結果も報告されています。

では実際に社会的フレイルなのかをチェックしましょう。
20201207外来1.jpeg
いかがでしょうか?
社会的フレイルは本人の努力だけではなく
家族や周りの人たちが環境を調整してさしあげる必要もあります。

実際に患者様が行っていることとしては
友人と遊びに行ったり町内の行事に参加したり、
冬だと空港やスーパーに買い物に行き、いつもより
沢山歩くことを意識したりと沢山あります。

また介助が必要な方は介護保険下でのデイサービス・デイケアでの
他者との交流といったこともあります。

ご本人様やご家族様でお困りの方は是非ご相談ください!

参考文献
①藤原 地域高齢者における社会的フレイルの概念と特徴 ~社会的側面から見たフレイル~ 日本転倒予防学会誌 Vol.3 No.3:11-16 2017
②安田 他  積雪寒冷地域に在住する後期高齢者における冬期間の外出行動と身体機能およ び生活機能との関係  第 49 回日本理学療法学術大会(横浜)